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2011年05月21日

処分の制限に関する登記

今日は曇りです。参りましょう。

 処分禁止の仮処分の登記

 処分禁止の仮処分の意義

 不動産に関する権利の登記を申請する場合において、登記義務者が共同申請に応じないときは、訴えを提起して登記義務者に対し登記手続を命じる確定判決を得る必要がある。もっとも、当該判決の確定前において、当該権利について第三者への移転登記や当該権利を目的として第三者の為に権利の登記がされた場合には、つき権利者は、当該第三者に対して登記請求権を行使することができない等、不利益を被るおそれがある。そこで、このような場合には、登記権利者たる債権者は、自己の登記請求権を保全するため、係争物に関する仮処分命令を得ることができる。この処分禁止の仮処分の執行は、不動産に関する権利についての登記(仮登記を除く)請求権を保全する場合には、処分禁止の仮処分の登記をする方法により、不動産に関する所有権以外の権利の保存、設定又は変更についての登記請求権を保全する場合には、処分禁止の仮処分の登記とともに、仮処分による仮登記(保全仮登記)をする方法により行うものとされている。

1 不動産に関する権利についての登記請求権保全のための処分禁止の仮処分の登記

 所有権に関する登記の登記請求権及び「所有権以外の権利の移転及び抹消」についての登記請求権を保全するための仮処分命令を得た場合には、仮処分の執行として、処分禁止の仮処分の登記がされる。この場合においては、処分禁止の仮処分の登記に後れる第三者の権利に関する登記は、仮処分債権者との関係においては無効であり、仮処分債権者がその保全する登記請求権を行使した時は、当該第三者の権利の登記の抹消を申請することにより、登記請求権保全の目的を達することができる。

2 不動産に関する所有権以外の権利の保存、設定又は変更についての登記請求権保全のための処分禁止の仮処分及び保全仮登記

 「所有権以外の権利の保存、設定又は変更」についての登記請求権を保全するために仮処分命令を得た場合には、仮処分の執行として、処分禁止の仮処分の登記とともに、保全仮登記がされる。保全仮登記とは、仮処分債権者が保全すべき登記請求権を行使した場合にされる登記の仮登記、すなわち「所有権以外の保存、設定又は変更」の登記の仮登記である。この場合に処分禁止の仮処分の登記とともに保全仮登記をすべきとされているのは、これらの登記請求権の保全に当たっては、処分禁止の仮処分の登記後に第三者の権利に関する登記がされた場合に、保円仮登記の本登記により仮処分の登記に後れる登記の先順位の権利として登記することにより、当該仮処分に後れる登記の全てを抹消するまでもなく、登記請求権保全の目的を達することができるからである。なお、保全仮登記は、処分禁止の仮処分の登記と一体となった処分の制限の登記であるから、一般の仮登記と異なり、保全仮登記に係る権利の処分や保全仮登記を目的とする処分の制限の登記をすることはできない。

 先例・関連論点等

●不動産の所有権の一部について、処分禁止の仮処分の登記をすることができる。この場合、登記記録上は「所有権の一部何分の何処分禁止仮処分」のように公示される。

●仮登記に基づく本登記手続を禁止する仮処分の登記はすることができない。

●仮処分債権者が仮処分債務者を登記義務者として申請する所有権の登記又は保全仮登記に基づく本登記は、判決による登記の申請に限られず、共同申請によることができる。

●処分禁止の仮処分の登記がされた後に、仮処分債権者の住所に変更が生じた時は、仮処分債権者は、仮処分の登記の登記名義人表示変更登記の登記を申請することができる。

●保全仮登記に係る権利の表示に錯誤がある場合であっても、保全仮登記の更正の登記を申請によってすることはできない。保全仮登記に係る権利の表示に錯誤がある場合には、仮処分債権者の申し立てにより裁判所が仮処分命令を更正することになる。そして、この更正決定が確定した時は、裁判所書記官により、保全仮登記の更正が嘱託される。

●被相続人名義で登記されている不動産につき、共同相続人の一人の持分について処分禁止の仮処分の登記をするには、その前提として、相続の登記がされていなければならず、嘱託情報に相続を証する情報を提供しても、相続の登記を省略することはできない。

●売買による不動産の所有権移転登記をする前に売主Aが死亡した場合において、買主がAの相続人Bに対し処分禁止の仮処分を得た時は、その仮処分の決定の表示及び仮処分の登記の嘱託情報の登記義務者の表示が「A相続人B」となっていれば、相続の登記をしないで、その仮処分の登記をすることができる。この場合、Bは、被相続人Aの登記義務を承継するが、売買の目的物である不動産についての相続は開始しないため、Bへの相続登記をすることができないからである。

●処分禁止の仮処分の登記とともに保全仮登記についての嘱託があった場合の登録免許税は、1個の仮登記の登記として徴収される。なお、同一の債権を目的とする先取特権、質権又は抵当権について保全仮登記の嘱託があった場合には、登録免許税法13条の類推適用がある。

つづく・・・
posted by 94条2項の類推適用されずじまい at 09:31| Comment(2) | 不動産登記法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月20日

処分の制限に関する登記

おはっす。参りましょう。

 処分の制限に関する登記の意義

 処分の制限の登記とは、法令等の規定により、不動産に関する権利の登記名義人がその権利の処分権限を喪失した場合に、取引の安全を図るため、その権利についての処分の制限を公示するものである。

 処分の制限に関する登記の種類

 民事執行法による登記

 1 不動産に対する強制執行の開始または強制管理の開始による差押えの登記

   不動産に対する強制競売の開始決定又は強制管理の開始決定がされたときは、裁判所書記官は、その開始決定に係る差押えの登記を嘱託しなければならない。

 2 担保権の実行としての担保不動産競売又は担保不動産収益執行の開始による差押えの登記

   担保権の実行としての担保不動産競売又は担保不動産収益執行の開始決定がされた時は、裁判所書記官は、その開始決定に係る差押えの登記を嘱託しなければならない。

 民事保全法による登記

 1 仮差押えの登記
  
   不動産に対する仮差押えの執行は、仮差押えの登記をする方法又は強制管理の方法により行う。この仮差押えの登記は、裁判所書記官の嘱託によりされる。なお、仮差押えの執行を強制管理の方法により行う場合には、強制管理の開始決定に係る差押えの登記が嘱託される。

 2 仮処分の登記

   不動産に関する権利についての登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分の執行は、処分禁止の仮処分の登記をする方法により行う。また、不動産に関する所有権以外の権利の保存、設定又は変更について登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分の執行は、処分禁止の仮処分の登記とともに、仮処分による仮登記(保全仮登記)をする方法により行う。

 滞納処分による登記

  滞納処分による差押えの登記

  公租公課の滞納処分により不動産に関する権利を差し押さえた時は、徴収職員等は、その差押えの登記を嘱託しなければならない。

 その他法令の規定による登記

  破産手続開始の登記

  裁判所書記官は、個人である債務者について破産手続き開始の決定があった場合において、破産財団に属する権利で登記されたものがあることを知った時は、破産手続き開始の登記を登記所に嘱託しなければならない。すなわち、破産財団の管理及び処分権限は、破産管財人に専属し、破産者は、破産財団に属する権利について処分能力を有しないことから、処分の制限を公示して取引の安全を図るため、破産手続き開始の登記がされるのである。

 処分の制限に関する登記の効力

 処分の制限に関する登記がされた場合には、原則として、その後にその処分の制限に反する登記がされた時であっても、当該登記は、処分の制限の登記の登記名義人たる債権者等との関係においては相対的に無効になるものとされている。すなわち、処分禁止の仮処分の後にされた登記にかかる権利の取得又は処分の制限は、仮処分権利者が保全すべき登記請求権に係る登記をする場合には、その登記にかかる権利取得又は消滅と抵触する限度において、仮処分債権者に対抗することができない。もっとも、処分の制限の登記に反する登記は、あくまで相対的無効であり、他の第三者との関係においては有効であるため、処分の制限に反する登記自体を一切することができないものではない。たとえば、強制競売の開始決定による差押えの登記がされている不動産につき、抵当権の設定登記を申請することはできる。また、同様に、Aの債権者がAの持分につき処分禁止の仮処分の決定を得て、その旨の登記がされた場合であっても、Aがその持ち分をBに譲渡したことによる持分移転の登記の申請をすることができる。

 先例・関連論点

●登記官は、表題登記又は所有権の登記がない不動産について、嘱託により所有権の処分の制限の登記をする時は、職権で所有権保存の登記をしなければならない。なお、処分の制限の登記の嘱託により、登記官の職権でされた所有権の保存の登記については、錯誤を原因としてその処分の制限の登記の抹消が嘱託されたときであっても、登記官が職権で抹消することができない。

●処分の制限の登記の嘱託があったことにより登記官が職権でした所有権保存の登記に錯誤又は遺漏がある場合には、その更正登記は、原則どおり、当事者の申請によってしなければならず、裁判所の嘱託によってすることはできない。

●処分の制限において共有関係が生じることはあり得ないため、登記権利者が複数である場合であっても、その持分は、処分の制限の登記の嘱託情報のないようとはならない。

つづく・・・
posted by 94条2項の類推適用されずじまい at 09:34| Comment(2) | 不動産登記法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月19日

地役権に関する登記

参りましょう。

 添付情報

 地役権の設定の範囲が承役地の一部である時、又は変更(更正)後の地役権の範囲が承役地の一部であるときは、地役権図面を提供しなければならない。

 地役権の設定、変更(更正)又は抹消の登記を申請する場合において、要役地が他の登記所の管轄にある時は、当該要役地の登記事項証明書を提供しなければならない。

 農地又は採草放牧地について地役権の設定登記を申請する場合、農地法の許可を証する情報を提供することを要する。

 登録免許税

 地役権の設定登記の登録免許税は、承役地の不動産の個数1個につき1500円の定額課税である。

 地役権に関する登記の実行

 承役地について地役権の設定登記をした時は、要役地について、登記官の職権により、要役地の地役権の登記である旨、承役地に係る不動産所在事項及び当該土地が承役地である旨、地役権背一定の目的及び範囲並びに登記の年月日が登記される。要役地が他の登記所の管轄区域にあるときは、要役地を管轄する登記所に通知がされ、通知を受けた登記所の登記官の職権により、要役地についての登記がされる。なお、地役権の設定登記を申請する場合において、要役地と承役地とで登記所の管轄が異なる場合であっても、承役地において地役権の設定登記がされたことを証する情報を提供して、要役地についての地役権の設定登記を申請することはできない。

 要役地について職権でされる地役権の設定登記は、次のようなものとなる。

 何番  要役地地役権

      承役地 (住所省略)
      目的   観望
      範囲   全部
      平成年月日登記

 地役権の移転の登記

 地役権は、設定行為で別段の定めをした場合を除き、要役地の所有権等の従たる権利として、要役地の所有権とともに移転し、また、地役権のみを要役地から分離して譲渡することは認められていない。この地役権の性質上、地役権の設定登記においては、地役権者を登記事項とせずに要役地の所有権等の移転登記により公示することとされており、地役権の移転登記をすることはできないとされている。なお、要役地の所有権等の移転により、地役権が移転した場合であっても、承役地については何等の登記を申請する必要もない。

 地役権の変更登記及び抹消登記

 地役権の変更登記

 承役地の一部に設定された地役権の範囲を変更する場合、その範囲を縮小するときであっても拡大するときであっても、地役権の変更登記をすることができる。

 地役権の抹消登記

 地役権の登記の抹消は、承役地の現所有権登記名義人を登記権利者、地役権者(要役地の現所有権登記名義人)を登記義務者とする共同申請による。

 先例・関連論点等

●地役権は要役地と共に移転しない旨の定めの登記がある地役権の要役地について所有権移転の登記がされた場合には、 年月日要役地の所有権移転 を登記原因として地役権の登記を抹消することができる。なお、当該登記原因日付は、要役地の所有権が移転した日である。

●地役権の設定登記後、要役地の所有権移転の登記がされている場合において、地役権設定登記の抹消を申請する時は、要役地の所有権移転登記の際に通知された登記識別情報を提供することになる。当該抹消登記の登記義務者は、要役地の現在の所有権登記名義人であり、前所有権登記名義人は登記義務者とはならないため、前所有権登記名義人が地役権の設定登記の際に通知を受けた登記識別情報を提供する必要はない。

●要役地の地上権者を地役権者とする地役権の登記がある場合、当該地上権の登記が抹消されたときであっても、承役地の所有権の登記名義人は、単独で当該地役権の登記を抹消することはできない。

●地役権の登記がされた後に、その要役地について抵当権の設定登記がされている場合、当該地役権の登記の抹消を申請するときは、当該抵当権者の承諾を証する情報又は対抗することのできる裁判のあったことを証する情報を提供しなければならない。地役権は、要役地について存する他の権利の目的となることから、要役地を目的とする後順位抵当権者は、地役権の抹消につき、登記上の利害関係を有する第三者に当たる者とされている。

つづく・・・
posted by 94条2項の類推適用されずじまい at 11:24| Comment(0) | 不動産登記法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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