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2012年03月09日

独学院 汚職の罪から

参りましょう。

<汚職の罪>

 汚職の罪[第25章]とは、公務員の職務に関する犯罪で、国家機関を構成する公務員自身が国家の作用を侵害する点に特色がある。

 汚職の罪は、職権濫用の罪[193条以下]と賄賂の罪[197条]とに分かれる。

<職権濫用の罪>

 職権濫用の罪とは、公務員が、その職務権限を不当に行使して、又はその職務を行うにあたって、違法な行為をすることを内容とする犯罪である。

 職権濫用罪の保護法益は、第1次的には、国家の司法作用・行政作用の適正あるいは公務の公正さに対する国民の信頼であるが、第2次的には、職権濫用行為の相手方となる個人の法益である。

 職権濫用罪の類型としては、公務員職権濫用罪[193条]、特別公務員職権濫用罪[194条]、特別公務員暴行陵虐罪[195条]、特別公務員職権濫用等致死傷罪[196条]がある。

<公務員職権濫用罪>

 公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したときは、2年以下の懲役又は禁錮に処せられる[193条]。

 本罪の主体は、公務員であるが[真正身分犯]、通説は、ある行為を命じ、必要に応じて、それを強制しうる権限を有することが必要と解されている。

 本罪の行為は、職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害することである。

 「職権を濫用」とは、職務上の権限を不法に行使することである。すなわち、公務員が、その一般的職務権限に属する事項につき、職権の行使に仮託して実質的、具体的に違法、不当な行為をすることである。

 「義務のないことを行わせ」とは、法律的にまったく義務のない行為を行わせる場合はもちろん、一応義務のあるときに、その義務の態様を変更して行わせる場合も含む。

 「権利の行使を妨害」とは、法律上認められている権利の行使を妨げることをいう。

<特別公務員職権濫用罪>

 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者がその職権を乱用して、人を逮捕し、又は監禁したときは、6月以上10年以下の懲役又は禁錮に処せられる[194条]。

 本罪の主体は、裁判、検察若しくは警察の職務を行う者、又はこれらの職務を補助する者である。すなわち、裁判官、検察官、司法警察員※であり、これらの者の職務を補助する裁判所書記官、検察事務官、司法巡査※※等である。
 これらの特別公務員が主体であることによって、逮捕監禁罪[220条]に対して刑が加重されている。すなわち、本罪は不真正身分犯である。

※警察官の階級には、警視総監、警視監、警視長、警視正、警視、警部、警部補、巡査部長及び巡査があるが、巡査部長以上の階級にある警察官を司法警察官という。

※※巡査の階級にある警察官をいう。

 本罪の行為は、職権を乱用して、人を逮捕又は監禁することである。

 本罪と公務員職権濫用罪、本罪と逮捕監禁罪とは特別関係に立つ。

<特別公務員暴行・陵虐罪>

 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うにあたり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は凌辱若しくは加虐の行為をしたとき、7年以下の懲役又は禁錮に処せられる[195条1項]。
 法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は凌辱若しくは加虐の行為をしたときも同様とされる[同条2項]。

 本罪の行為は、職務を行うにあたり、暴行又は凌辱若しくは加虐の行為をすることである。

 「職務を行うにあたり」とは、職務を行う機会に、ということであり、必ずしも、職務遂行の手段・方法としてなされることを必要としない。「暴行」は、広義の暴行であり、人に対する不法な有形力の行使である。
 「凌辱若しくは加虐の行為」とは、暴行以外の方法で、精神的又は身体的に苦痛を与える一切の行為をいう。相当な食事をさせない、侮辱的な言動を弄する、睡眠を妨げる等の行為がこれにあたる。

 被害者の承諾があっても本罪の違法性は阻却されない。本罪は、単に個人的法益を保護するものではなく、公務員の汚職行為を処罰するものであるからである。

 暴行罪は、本罪に吸収される。凌辱若しくは加虐の行為として、わいせつ行為等が行われた場合であっても、本罪の成立のみを認めるのが判例である。

つづく・・・
タグ:刑法各論
posted by 94条2項の類推適用されずじまい at 10:23| Comment(0) | 刑法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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