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2011年11月30日

独学院 文書提出命令の続きから

こんばんは、参りましょう。  文書提出命令の続きから 音声.wma

●裁判所は、文書の提出を命じようとする場合、その文書の所持者が第三者であるときは審尋しなければならないが、文書の所持者が訴訟当事者であるときは、その必要はない。

<解説>

 裁判所は、第三者に対して文書の提出を命じようとする場合には、その第三者を審尋しなければならないが、訴訟当事者についてはこのような規定がなく、審尋する必要はない。
 これは、文書提出命令に対して、当事者は口頭弁論で意見を述べることができるが、第三者にはその機会がないので、審尋によって意見を述べることができるようにする必要があるからである。

●文書の所持者が文書提出命令に従わない場合、その文書の所持者が訴訟当事者であるときは、裁判所はその文書の記載に関する申立人の主張を真実と認めることができるが、文書の所持者が第三者であるときは、そのようなことができない。

<解説>

 当事者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、当該文書の記載に関する相手方の主張を真実と認めることができる。これは、当事者の一方が相手方の証明活動を故意に妨げるような態度をとった場合に、公平の見地から、その者に不利な事実認定をすることを認める、いわゆる証明妨害の法理の1つのあらわれである。
 これに対して、第三者が文書提出命令に従わないときには、このようなことを認める規定はなく、その文書の記載に関する申立人の主張を真実と認めることはできない。

●文書の所持者が文書提出命令に従わない場合、文書の所持者が第三者であるときは、裁判所は決定で、20万円以下の過料に処するが、文書の所持者が訴訟当事者であるときは、そのようなことはできない。

<解説>

 第三者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、決定で、その第三者を20万円以下の過料に処することができる。第三者の文書提出義務は国家に対する公法上の義務であり、文書提出命令の申立人が強制執行することができないので、過料の制裁を加えることで、間接的に文書の提出を強制する趣旨である。
 これに対して、当事者が文書提出命令に従わないときについてはこのような規定はなく、文書の所持者を過料に処すことはできない。

●文書の所持者が訴訟当事者であるか、又は第三者であるかにかかわらず、文書提出命令に対しては、その文書の所持者は、即時抗告をすることができる。

<解説>

 文書提出命令の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。証拠申出の採否に関する決定に対しては抗告できないのが原則であるが、文書提出命令の申立てに関する決定については、文書提出命令の許否に関する争いを迅速に解決するために、即時抗告による独立の不服申立てを認めたものである。
 このことは、文書の所持者が訴訟当事者であるか、第三者であるかにかかわらない。

●文書提出命令については、当事者に申立権がある。

<解説>

 書証の申出は、文書を提出し、または文書の所持者にその提出を命ずることを申立てしなければならないとされている。これは、現行法の採用する弁論主義の下では、事実と証拠の収集は訴訟当事者の権限とされるからである。

つづく・・・
 
タグ:民事訴訟法
posted by 94条2項の類推適用されずじまい at 17:52| Comment(0) | 先例・関連論点 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月28日

独学院 文書提出命令から

参りましょう。

<文書提出命令>

 文書提出命令とは、文書の所持者が文書提出義務を負う場合に、挙証者からの申立てによって、裁判所が、文書の所持者に対して、その文書を裁判所へ提出することを求める命令である。
 法220条は文書提出義務を規定している。すなわち、文書所持者の提出義務を個別的に、当事者が訴訟おいて引用した文書を自ら所持する場合、文書が挙証者の利益のために作成され、または挙証者と文書の所持者との間の法律関係について作成された場合と規定し、同条4号において文書提出義務は原則として一般義務であるとしている。

 文書提出命令の申立ては、(1)文書の表示、(2)文書の趣旨、(3)文書の所持者、(4)証明すべき事実、(5)文書の提出義務の原因を明らかにして書面によって行う。この申立ては期日前においてもすることができる。
 裁判所は、文書提出命令の申立ての当否につき、決定手続で審理する。
 審理を経て、文書提出命令の申立てに理由があると認めるときは、決定で、文書の所持者に対し、その提出を命ずることになる。

●当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するときは、裁判所は相手方の申立てにより、その文書の提出を命じることができる。

<解説>

 当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するときは、その文書の所持者は提出義務を負い、文書の提出を拒むことができない。この場合、裁判所は相手方の申立てにより、決定で、その文書の提出を命じることができる。

●文書の提出を命じる決定に対し、当事者は即時抗告をすることができる。

<解説>

 文書提出命令の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。
 証拠申出の採否に関する決定は訴訟指揮に関する裁判の一種であり、かつ口頭弁論を経てなされることが通常であるので、これに対して抗告できないのが原則であるが、文書提出命令の申立てについての決定に対しては、争を迅速に解決する見地から、例外的に即時抗告を認めたものである。

●第三者が文書提出命令に従わないときは、裁判所はその第三者を過料に処することができる。

<解説>

 第三者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、決定で、その第三者を20万円以下の過料に処することができる。第三者の文書提出義務は国家に対する公法上の義務であり、文書提出命令の申立人が強制執行することはできないので、過料の制裁を加えることがで、間接的に文書の提出を強制する趣旨である。なお、過料の決定に対しては、第三者は即時抗告をすることができる。

●挙証者が文書の所持者に対して閲覧請求権を有する場合には、裁判所は挙証者の申立てにより、その文書の提出を命じることができる。

<解説>

 挙証者が文書の所持者に対して、文書の引渡しまたは閲覧を求めることができるときは、その文書の所持者は提出義務を負い、文書の提出を拒むことができない。この場合、裁判所は相手方である挙証者の申立てにより、決定で、その文書の提出を命じることができる。

●文書提出命令は相手方当事者に対して発することができるし、第三者に対して発することもできる。

<解説>

 文書の所持者は、法220条各号に掲げられた場合には文書提出義務を負い、文書の提出を拒むことができない。この場合、裁判所は決定により、その文書の提出を命じることができる。
 この文書提出命令は文書の所持者に対して発せられるのであり、文書の所持者であれば、相手方当事者に対しても第三者に対しても発することができる。

●当事者が文書提出命令に従わないときは、裁判所はその文書に関する相手方の主張を真実と認めることができる。

<解説>

 当事者が文書提出命令に従わないときは、裁判所は、当該文書の記載に関する相手方の主張を真実と認めることができる。
 これは、このような制裁を加えることで文書の提出を促そうとするものであり、当事者の一方が相手方の証明活動を故意に妨げるような態度をとった場合に、公平の見地から、その者に不利な事実認定をすることを認める、いわゆる証明妨害の法理の1つのあらわれといえる。

●文書の所持者が訴訟当事者であるか、又は第三者であるかにかかわらず、文書提出命令の申立てをするときは、文書の提出義務の原因を明らかにしなければならない。

<解説>

 文書提出命令の申立ては、文書の提出義務の原因を明らかにしてしなければならない。文書提出義務の原因については、当事者が訴訟において引用した文書を自ら所持するとき等、法220条1号〜4号に掲げられているので、裁判所が文書提出義務の有無を判断するために、そのいずれかに該当するのかを記載することとしたものである。
 このことは、文書の所持者が訴訟当事者であるか、又は第三者であるかにかかわらない。

つづく・・・
posted by 94条2項の類推適用されずじまい at 14:04| Comment(0) | 民事訴訟法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月26日

独学院 書証から

おはっす、参りましょう。

<書証>   書証から 音声.wma

 書証とは、文書に記載されている作成者の意思や認識を裁判所が閲読し、その意味内容を証拠資料とする証拠調べである。文書とは、作成者の意思や認識を文字その他の記号により表現したものであり、公務員が権限に基づいて職務上作成した文書を公文書、それ以外の文書を私文書という。
 図面、写真、録音テープ、ビデオテープ等の文書に準ずる物件についても、書証の取調べに関する規定が準用される。
 書証が、他の証拠調べとは異なる点は、文書の記載内容がどれほど証明に役立つかという実質的証拠力を判断する前に、その文書が、真実、挙証者の主張する特定人の意思に基づいて作成されたものであるかという形式的証拠力が問題とされることである。

<文書の証拠能力・形式的証拠力>

 文書が証拠方法となりうる資格を文書の証拠能力という。文書はいかなるものも原則として、証拠能力を有する。

 これに対して、文書の証拠力とは、文書の記載内容が証明に役立つかどうかの具体的効果を意味し、証明力、証拠価値ともいう。これには形式的証拠力と実質的証拠力とがある。

(1)形式的証拠力

 書証は、文書の作成者の意思や認識などの意味内容を証拠資料として用いる証拠調べであるから、その内容が真実であるかどうかの価値判断をするためには、まず、挙証者が作成者であると主張する特定人(作成名義人)の意思に基づいて、その文書が作成されたということを確かめる必要がある。これが肯定された場合に文書が真正に成立したといい、このことによって初めて係争事実の真否の判断に利用することができる。この効用を「形式的証拠力」という。
 公文書については、その成立の真正が推定される。私文書については、本人または代理人の署名または押印があるときには、その成立の真正が推定される。

(2)実質的証拠力

 真正に成立した文書が、その内容により係争事実の真否について、裁判官の心証形成に影響を与える度合いを「実質的証拠力」という。
 文書については、その内容が立証事項の証明に役立つかどうかの証拠価値については、裁判官の自由心証により決定される。

<書証のまとめ>

■文書の証拠力

・形式的証拠力

 挙証者が作成者であると主張する特定人(作成名義人)の意思に基づいてその文書が作成されたこと(成立の真正)

・実質的証拠力

 真正に成立した文書が、係争事実の真否について裁判官の心証形成に影響を与える度合い

■成立の真正が推定される場合

・公文書

 一般的に推定される(文書の方式および趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきとき)

・私文書

 本人またはその代理人の署名または押印があるとき

<書証手続>

 書証手続は、当事者が証拠の申出をすることによって開始する。挙証者が自ら所持する文書を提出する場合のほか、相手方または第三者が所持する文書であって、その提出義務を負う者については、文書提出命令の申立てをすることまたは文書の送付嘱託の申立てをすることにより行わなければならない。

 なお、裁判実務では、原告が提出した文書を甲号証、被告のそれを乙号証と呼び、それぞれ提出の順序に従って、第1号証から順次番号を付して提出することとされている。
 文書の証拠調べは裁判官が提出文書を閲読することにより行う。

●文書証拠調べの方法は、記載内容を証拠資料とする場合は書証であり、その外形、存在を証拠資料とする場合は検証である。

<解説>

 物体ないし物理的現象を対象とする証拠調べには、書証と検証がある。
 書証とは、文書という証拠方法により、その思想内容を証拠調べとするために行われる証拠調べであり、検証とは、裁判官が自己の感覚作用(五感の作用)によって、直接に人体または事物の形状、性質等を認識し、その結果を証拠資料とする証拠調べである。
 文書を証拠調べの対象にする場合、その記載内容を証拠資料とする場合には書証となり、その外形、存在を証拠資料とする場合には検証となる。

●文書の証拠調べに関し、私文書については、その成立が真正であることを証明しなければならない。

<解説>

 文書は、その成立が真正であることを証明しなければならない。ここで文書の成立が真正であるとは、文書が作成者の意思に基づいて作成されたことをいい、文書の記載内容までが真実であると認められるわけではない。
 この場合、公文書については、同条2項において、文書の方法および趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきときは、真正に成立したものであることが推定されるので、一般的に成立の真正が推定され、このことを証明する必要はない。
 しかし、私文書については、本人またはその代理人の署名または押印があるときにのみ成立の真正が推定されるので、それ以外の場合には、その成立が真正であることを証明しなければならない。

<宣誓認証付私署証書>

 書証として提出される私署証書に公証人が宣誓認証をしたものは、書証の対象に含まれる。
 宣誓認証とは、私署証書の作成者本人が公証人の面前で、当該私署証書の記載が真実であることを宣誓した上で証書に署名若しくは捺印をし、または署名若しくは捺印を自認した場合に、公証人がその旨を記載してする認証であり、民事訴訟法上の制度ではないが、民事訴訟の審理の適正、迅速化に寄与する制度として公証人法に設けられたものである。
 これは、英米法の「宣誓供述書」に類似したもので、公証人の面前で宣誓することにより供述の真実性を担保しようとするものであるが、署名の真実性を担保するにとどまり、供述内容についての反対尋問を経ていないため、その証明力は自由心証に委ねられることになる。
 なお、証書の記載が虚偽であることを知りながら公証人の前で宣誓した者は、10間年以下の過料に処せられる。

つづく・・・ 
タグ:民事訴訟法
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